第8回 ベーゼンドルファーのおはなし

 

~~~ ベーゼンドルファーのおはなし ~~~

(文:川口成彦)
(文:川口成彦)

 

第8回 ウィーンの工場に行ってきました!Vol. 1  (ショールーム編)

 4月下旬にウィーンを訪れ、ベーゼンドルファーの工場を見学してきました。

写真で見たことのあった白いかわいらしい建物が、目に飛び込んできた時には、気分が高揚しました。工場の白い壁に描かれている鍵盤やピアノの絵がなんだかとても柔らかな感じで素敵でした。

ベーゼンドルファーのピアノは、ウィーンのこちらの工場だけで作られているそうです(部品の一部は、この工場以外で製造されています)。

今月より工場見学のレポを書いてみようと思います。まずは、楽器のショールームをご紹介します!

工場1

工場2

白い建物の横には楽器のショールームが併設されています。

ショールームに入るや否や設立者イグナーツ・ベーゼンドルファーと、その後継者の息子ルードヴィヒの肖像画のオリジナルが飾られていて、またまた胸が高鳴りました。 

イグナーツ

 イグナーツ・ベーゼンドルファー

ルードヴィヒ

 息子ルードヴィヒ

 

◆ ショールームにならべられた、様々なモデルのピアノを紹介します ◆

ショールーム

 

【新型モデル model-280】

まずは、昨年新しく世に出されたばかりのmodel-280のピアノを試弾してきました。

model280

鍵盤やハンマーをはじめテクノロジーを駆使して新たに設計されたこちらのモデルは、新しい可能性に満ち溢れている予感がします。ピアニシモからフォルテシモまで多彩な色彩感をもって自由に表現できる楽器だと思います。日本にもこちらのモデルは、昨年より入っているので演奏会で耳にすることも増えてくるか もしれませんね。

 【ベーゼンドルファー&サイレントピアノ】

サイレントピアノ

それからヤマハと提携しているベーゼンドルファーの様子をよく反映している楽器にも出会いました。サイレントピアノの装置が付いた楽器です。サイレントピアノ(消音ピアノ)というのは、ペダルのワンタッチ操作によって音を完全に消し、ヘッドフォンやスピーカーから音を出せるようにするものです。わたし自身も実家においてあるピアノはサイレントピアノでして、マンション住まいながら夜もピアノの練習がしたい!という時にとても便利でした。ピアノの練習はご近所の迷惑なども考えなければならないので、人によってはとても不自由している方が多くいるのではないでしょうか。

ピアノ演奏において指先の0.001ミリほどの微細な操作にもこだわってくると、サイレントピアノでの練習 では困ることが増えますが、やはり人に迷惑をかけずに静かにピアノを練習しなければならない状況を多々考えるとサイレントピアノは大変便利ですね。ベーゼンドルファーからサイレントピアノが出ていたことを知らなかったので、「おお、こんなのあったんですね!」と思わず言ってしまいました。

 

 【ドイツの自動車メーカーである「アウディ」と「ポルシェ」と共同開発したピアノ】

 ベーゼンドルファーはデザインにかなりこだわったピアノも製造しているのですが、こちらのショールームではドイツの有名自動車メーカー・アウディ社の創業100周年を記念して共同開発されたアウディ・モデルと、同じくドイツの自動車メーカーのポルシェとの共同開発によるポルシェ・モデルの楽器を見ることが出来ました。

アウディ・モデルはピアノの蓋を開けると楽器の側面が動き、オープンカーのように風通しが良い感じになるのがめちゃくちゃかっこよいです。またアルミニウム製の脚部やペダルもお洒落で自分の足が不格好でピアノに不釣り合いではないか気になってしてしまいます。

ポルシェ・モデルの方は蓋を開ける際に右側面についているボタンを押すのが面白かったです。

そして両者ともに譜面台や椅子のデザインにもこだわりが見られ、とてもかっこよいです。

アウディ

 アウディ・モデル

ポルシェ

 ポルシェ・モデル

model-290(インペリアル)を含むその他のモデルのピアノや、アップライトピアノもショールームにはもちろん置かれていました。伺ったおはなしによるとアップライトピアノは年間約50台が作られるそうです。

ベーゼンドルファーのピアノは一年間に約300台が製造されるということでしたので、グランドタイプのピアノは年間約250台のみ作られるということになるようです。

そう言えばショールームとは別の部屋にて、むかしむかしのアップライトピアノを発見しました!音は聴くことは出来ませんでしたが、とても素敵な楽器でしたので写真をのせておきます。

これらのピアノが作られている工場内部についてはまた次回の記事で書きたいと思います!よろしくお願いします。

それでは!

アップライトピアノ