ベーゼンドルファー工場見学 1

今回のウィーンの旅の目的は、なんといってもベーゼンドルファー工場見学。
180余年もの歴史のあるピアノ会社であり、オーストリア人の誇りでもある『ベーゼンドルファー』。
しかし、2007年に日本のYAMAHAの傘下になって以来、ベーゼンドルファー愛好家たちが心配している声は多く聞いてきました。
長年ベーゼンに携わってきた両親の話、そしてGala工房をスタートさせてから出合ってきたベーゼン愛好家の方々からのお話をうかがうと、『1度自分の目で工場を見てみたい』という想いが強くなり、
今回の旅となったわけです。
そして、『百聞は一見に如かず。』 工場では今もなお芸術品としてトップレベルで手作りされている様子を見ることができました。

毎年お正月元旦の夜にテレビでも放送される“ニューイヤーコンサート”が行われるウィーン“楽友協会”のホールの裏側にベーゼンドルファーのショールームがあります。そしてその前に位置する道路の名前は“ベーゼンドルファー通り”。オーストリア人のベーゼンに対する愛はこんなところにも。

ウィーン市内のショウルームから車で30~40分離れた郊外に工場はありました。
以前は工場だけだったところに1年前に新品ピアノを試弾できるようにきれいにしたようです。とっても広いのでModel170が小さく感じるっ!

オーストリア人のオス氏がピアノの出来上がる工程どうりに案内してくださいました。そして調律・調整をしている日本人の磯貝さんに通訳していただきました。

まずは、材料にする木材。
外に重ねて置き、雨や風、太陽の光などのなかでゆっくり水分と油分を抜いていくそうです。その期間5年!
木材もオーストリア近隣諸国から標高800m以上のところで指定された場所から冬季に伐採し、ここにくるそうです。木目が均等に詰まっていることが大事。約50%まで抜けると次の過程へ。

5年ほど外で雨ざらしにされた木材をまずは角材にします。そして温度25度湿度30%の保管庫でさらに水分を約7%抜くそうです。
角材のいらないところを触ってみましたが、かなり水分が抜けて軽い。

写真ではよくわかりませんが、白い色をしたものと赤っぽい色をした角材があります。
白い色をしたものは“フィフテ”と呼ばれ、非常に響きがよい、やわらかい木です。ベーゼンドルファーは響音をとても大事にしているので、このフィフテをピアノの大部分の材料として使っているんですって!!
ピアノの脚の部分など金属のあたるところなどは赤い堅い木を使います。

こうみると、本当に色白の箱入りお嬢さんに育て上げられているんですよ。

続く・・・